ネイリストは離職率も高い職業

自分の好きなことを仕事にできたらとても素敵だと思いますよね。
「ネイルが大好き!」「おしゃれなネイルを楽しみたい!」という気持ちからネイリストに憧れる方も多いと思います。また、ネイリストは自分の技術やセンスで稼ぐ仕事です。手に職を付けたいという方にも人気で、ネイリストを目指す方は大変多いです。

しかし、華やかな職業に思えるネイリストですが、実はとても離職率が高い仕事だということをご存知でしょうか?
私が働いているネイルサロンでも、新人さんはたくさん入ってきますが、1年後には半分も残っていません。

せっかく比較サイトでネイルスクール選びをして、高いお金を掛けてスクールに通って資格を取ったのに、なぜ辞めてしまう方が多いのか…。
その理由は、ネイリストの世界の理想と現実のギャップの大きさです。
新人ネイリストはみんな、最初は憧れのネイル業界に足を踏み入れたことにワクワクしています。けれども、実際にネイリストの仕事をはじめてみると思ったより地味な仕事ですし、時には厳しくてつらいこともたくさんあります。
ネイリストの世界に憧れを抱いていた方ほど、そのギャップに耐えられずに辞めていく傾向があります。

「職人の世界」

ネイリストの世界は「職人の世界」です。
ネイリスト個人の能力だけで仕事の評価が決まります。一般的な企業では仕事にチームワークが求められることもありますが、ネイリストは基本的には全て自分自身が責任をもって、ひとつの仕事を最初から最後まで仕上げます。

そのため、ネイリストの世界には職人気質の方が非常に多いです。
ネイリスト個人のの技術や接客スキルの高さで全てが決まるため、年功序列もありません。後から入ってきた後輩に指名率で抜かされることもあります。
けれど、実力があればどんどんキャリアアップできる仕事でもあるのです。

華やかさの裏にある苦労とは?

ネイリストの仕事は体力勝負かつ非常に繊細で神経を使う仕事です。もちろん、お客様にも気を遣わなくてはなりません。
1日8時間もの間、お客様と向き合って会話をしながら、集中してネイルアートをするのはとても大変です。

忙しいお店では、休憩も取れず、残業があるところも少なくありません。
こうした苦労は、実際にネイリストになってみないとなかなかわからないものです。

また、ネイリストとしてのセンスを磨くには、常に最新の技術を学ぶ必要があります。練習は勤務時間外に行うため、プライベートな時間を費やす方がほとんど。
朝から晩までネイルのことを考えて、それでも苦にならないという職人気質の方でないと、ネイリストとして長く活躍するのは難しいでしょう。

それでも私はネイリストを続けている

辛いことも苦しいこともたくさんあるネイリストの仕事ですが、もちろんいいこともたくさんあります。
私がネイリストを続けてこれたのは、自分が施術したお客様が喜んでくれる瞬間が好きだからです。

お客様がネイルサロンに足を運ぶのは、綺麗になりたいから。
そんなお客様の思いをお手伝いできるのは、ネイリストとして非常にやりがいがあります。

日常のネイルはもちろん、デートや結婚式などの特別な日のネイルを任された時は喜びも格別です。
自分のネイルがお客様の人生の大切なひとときを飾るものになっているという嬉しさは、何物にも変えられません。今まで頑張ってきたことの数々が、お客様の笑顔で全て報われた気持ちになります。

厳しい現実を見つめた上で目指そう

ネイリストという仕事は、憧れだけでは務まりません。
ストレスも多く、激務で大変な仕事です。人気の仕事ですが離職率も高く、ネイリストを諦めて業界を去っていく人は後をたちません。

自分のスキルや知識のみが評価される職人気質な世界なので、常に努力を続ける必要があります。けれども、自分のネイルがお客様に喜んで貰えた時の嬉しさややりがいは、ネイリストだからこそ得られるものです。

ネイリストを目指すなら、華やかな一面だけでなく、厳しい面も知っておきましょう。それでもネイリストになりたいと思うなら、きっと頑張れるはずです。