ネイリストになるために、独学で資格は取れるのか?

ネイリストを目指している方によく質問されるのが「ネイリストには独学でなれますか?」ということ。
ネイリストになりたいけれど、ネイルスクールに通う時間はないし、通信講座を受けるお金ももったいないので、独学でなんとかしたいという方は多いです。
実際に独学でネイリストを目指し、現役ネイリストとして活躍している私が、独学でネイリストになれるかどうかをお答えします。

取れる資格には限界がある

まず、結論から言うと独学でネイリストになるのは難しいです。ネイリストには資格がなくてもなれますが、今やほとんどのネイルサロンで、ネイリスト技能検定の2級以上やジェルネイル検定の上級レベルの資格が求められるため、「全くの未経験・資格無し」でネイリストになるのは厳しいといっても過言ではありません。
私の経験や他のネイリストの話を聞くと、独学で資格を取れるのはネイリスト技能検定の3級や、ジェルネイル検定の初級程度。
そのため、独学だけでプロのネイリストになれるだけの資格を取得して就職するのは、かなり難易度が高いです。

実際に検定の内容がどのレベルかというと、ネイリスト技能検定3級は、ネイルケアが中心の試験内容です。
しかし、2級になると実際にプロのネイリストがサロンワークをこなすレベルの問題が数多く出題され、一気に難易度が上がります。一般的なネイルスクールでは、2級合格のために100時間程度のカリキュラムが組まれます。
試験対策の専門であるネイルスクールでこのボリュームなので、独学で同じ内容をこなそうと思っても、あまり現実的ではありません。しかも、1級になるとさらに難易度が上がります。
通信講座でも合格は難しいといわれており、ネイルスクールで300時間を超えるカリキュラムが必要です。それでも合格率は6割程度なので、独学で合格しようと思っても、ほとんどの方が不合格になるでしょう。

私が独学で取った資格は「JNAジェルネイル技能検定初級」のみ

プロのネイリストとして働いている私ですが、独学で資格が取れたのはJNAジェルネイル技能検定初級だけです。
もちろん、ネイルサロンに就職するにはこの資格だけでは不足していたので、結局独学を諦めてネイルスクールに通いました。

JNAジェルネイル技能検定試験の初級は、ネイルケアとジェルネイルの基礎が出題されます。
ネイルについてまったく未経験の方でも独学で合格できる内容でしたが、それより上の資格となると、求められるレベルが違います。

ネイリストの上級資格では、幅広い内容の知識とスキルが出題されます。素人が独学で全ての出題範囲をカバーするのは、やはり相当難しいでしょう。
また、独学では自分のレベルを客観的に判断してくれる存在がないというのが大きなデメリットです。
効率も悪いので、資格取得を目指すなら最低でも通信講座、できればネイルスクールで学ぶのをおすすめします。それでも独学でネイリストを目指すなら、1度や2度の不合格は当たり前と思って、時間をかけて取り組む覚悟が必要です。