ネイリストは休憩もとりにくく体力勝負

ネイリストの仕事は、ゆったり座ってお客様と楽しくお話しながらネイルを施術するというイメージですが、実際は体力勝負のハードな仕事です。
そう言うと皆さんとても驚かれるのですが、ネイリストはタフでないととても勤まりません。

基本的に、ネイリストはお客様の予約が入っている限り休憩を取れません。そのため、規模が小さいネイルサロンや人気のネイルサロンほど、お客様の予約が途切れず、なかなか休憩を取れないのです。
もちろん、店舗のネイリストの人数や予約の数によって環境は変わります。
ネイリストが上手く休憩を取れるように予約を組めればいいのですが、なかなかそう簡単にはいきません。

ネイルの施術は、平均1時間から3時間程かかります。場合によっては予定の施術時間をオーバーしてしまうこともよくあります。
すると次の予約までの時間の余裕が無くなってしまい、休憩を取るのが難しくなるのです。

さらに、ネイルサロンの利益を上げるためにできるだけ予約を詰め込もうとするネイルサロンが多いのも、ネイリストがハードな仕事になる一因です。
まとまった休憩もとれず、予約の合間にトイレに行くのが精一杯というネイルサロンも数多くあります。
それだけ予約がつまっていれば、もちろんご飯を食べることもできません。

私が最初に働いたネイルサロンは非常に人気店だったので、休憩なしで1日10時間以上働くのが当たり前でした。
しかも、残業代や手当もありません。今はサロンを移動して、きちんと休憩が取れる大手のネイルサロンで快適に働いていますが、休憩が取れないようなブラックなネイルサロンは今でも数多く存在します。

人気店だと一度に2人以上のお客さんを相手することも

以前働いていたネイルサロンは、雑誌にもよく掲載される人気店だったため、お客様が殺到してなかなか予約が取れないことで有名でした。
そのため、予約を少しでも多く入れるために、ネイリスト1人に対してお客様が2人、多い時には3人ということもよくありました。
何人ものお客様の間を動き回って施術するのは、体力的にも辛いですが、何よりミスを起こさないか神経を使うため、精神的にもとても消耗します。
今は短時間で仕上がるジェルネイルが普及してきたため、1人で複数のお客様を同時に施術することは少なくなりました。
しかし、忙しいネイルサロンでは、まだまだまとめて予約を入れることで対応しているところもあります。

ネイリストに多い体の悩み

ネイリストは集中して細かい作業を行うため、職業病ともいえる様々な症状が出ます。ネイリストに多い体の悩みをまとめました。

肩こり

肩こりは、ネイリストのほとんどが持っていると言っていいくらいの定番の症状です。
ネイルの施術をする時は、お客様の手元に集中するために前傾姿勢になりがちです。
そのまま同じ姿勢で長時間施術を行うため、どうしても肩に負担がかかります。姿勢によっては肩だけでなく、首や腕に影響が出てくることもあります。こうした症状を悪化させると、頭痛などの症状も出てきます。

厄介な肩こりを解消するには、運動が1番です。休憩中など空いた時間に、短時間でもストレッチするだけで肩こりの症状がだいぶ和らぎます。
同じ姿勢を続けるのが肩こりの原因なので、定期的に体を動かして筋肉をほぐしてあげましょう。

腰痛

基本的に座りっぱなしのネイリストは、腰痛持ちの方がとても多いです。
肩こりと同様に、同じ姿勢で長時間施術して腰に負担をかけることで、慢性的な腰痛に悩まされてしまいます。
腰痛は酷くなると仕事だけでなく日常生活にも支障が出ます。

自宅でバランスボールやストレッチチューブを使って筋肉を伸ばしてあげるのも大切ですが、仕事中の腰痛対策も欠かせません。仕事で使うクッションを、骨盤矯正クッションなどにすると、腰への負担を減らせます。

眼精疲労

眼精疲労も、ネイリストの職業病のひとつです。ネイリストはとても細かい作業を長時間するため、眼精疲労やドライアイの症状が出やすいです。
私も特にドライアイが酷く、定期的に眼科に通う程悩まされていました。

仕事の合間にマッサージをすると多少目の疲れが取れますが、私のおすすめは「めぐりズムの蒸気でホットアイマスク」です。休憩中などにこれを使うと、目の疲れがスッキリしますよ。

ネイリストは様々な職業病を抱えているため、自分の症状に合わせた対策が大切です。